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獣害対策への取り組み 「ニホンジカ、イノシシ革の利活用」


取り組み
当社では、有害鳥獣として捕獲される野生獣(ニホンジカ、イノシシ)の皮を有効利用するために 革製品の企画・開発・販売を行っています。


経緯
ニホンジカ、イノシシの皮はほとんどが埋設・焼却処理

肉は安全・衛生面での厳しい管理のもと、食用として加工し、レストランへ出荷され、 または加工食品として販売されることが増えてきました。 最近はマスコミなどでも、多く取り上げられており、シカ、イノシシ肉の料理などを 目にする機会もたびたびあると思います。 しかし、皮については、そのほとんどが利用方法を見いだせず埋設や焼却されています。 なぜ捨てられてしまうのか?  それは、「皮」は鞣しという特殊な加工を施さないと「革」にならず、広く使える製品に加工できないためです。 この工程を行う国内企業が減っています。使いたいと考えても加工できない。 これが捨てられてしまう大きな理由の一つでした。



製品も原料も輸入が多い

鞣しを行う企業が減ったのは、輸入される革が増加したことが主な原因です。 原料価格、加工賃の安い輸入を使うことで製品価格も抑えられます。 消費者は価格の低い製品を求めていますので、必然的に国内加工が少なくなっていったのです。 そのため皮革製品の製造はもとより、皮を鞣す業者もどんどん数が少なくなっていきました。



自然の産物である国内産ニホンジカ、イノシシの皮

いま国内で販売されている製品に使われているシカ革は、北海道のエゾシカを除くと、 中国、ニュージーランド、オーストラリア、アメリカからの輸入です。 これらは養殖されたシカで、価格も安く大量に輸入されています。 一方イノシシの革を使った製品は、ヨーロッパの高級ブランド製品で見ることはありますが、 種類も数も少ないようで一般的なものではないようです。 国内ではニホンジカ、イノシシの皮は自然の産物であり、数は限られています。 また鞣しとそのあとの染色作業を行う企業が非常に少ない現状の中、 これらの皮を有効に利用することが難しいのが現実でした。



製品化への道筋

このような状況のなか、自治体の協力、原材料確保、加工業者との連携、商品開発など 各パートを担う人たちとの協力によって、広く一般消費者の方々に使っていただける 製品作りを行っています。




製品化の手順
  • 原材料の確保
    猟師さん、解体加工業者の協力により、原皮確保と鞣し加工へ適した処理をしてもらっています。

  • 鞣し・染色作業
    加工のネックとなっていた鞣しとそのあとの染色を行う企業との連携により、 型抜きや縫製を容易にできる「革」までの加工は、スムースに行うことができます。

  • 製品の企画・開発
    自治体の協力や小物、カバン、靴など製品分野ごとに製作者のアイディアと 経験を集積し企画開発を行っています。

  • 製品化
    革製品を効率的に生産する際に必要な「型抜き」作業を行う企業、「縫製」を 行う企業を確保しております。

業務内容の説明・革利活用のトータルコーディネイト



製品
三重県産ニホンジカ革の名刺入れ
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メディアでの紹介
2013.2.20 中日新聞
2013.2.20 伊勢新聞
2013.2.21 msn産経ニュース


ニホンジカのかばん
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イベント(展示・販売)

MATAGI展
場所:東京スカイツリー「ソラマチ」5階 産業観光プラザ すみだまち処
期間:2013年10月1日(火)〜10月8日(火) 8日間

全国の各地域が取り組んでいる獣害対策で、捕獲されたニホンジカ、イノシシの皮を有効活用した事例とその成果が展示されました。
当社は、展示および販売を行いました。